アウトドア・サイエンティスト・コンセプト

The Outdoor Scientist Concept

 

Last updated 20th October 2002

Outdoor Scientistとは、Qualia Instituteにおける科学者の研究スタイルに関するコンセプトです。

閉ざされた研究室空間で研究するのではなく、携帯できる創造性支援ツールをもって、野外で自然に囲まれながら、あるいは街中で人々の会話を聞きながら研究をすすめるスタイルを指します。創造性支援ツールとは、たとえば、最もprimitiveには、高速の携帯端末を通してインターネットに接続されたmobile computerです。重要なことの一つは、画面が太陽光線の下でも明瞭に見られるような属性を持つことです。このような創造性支援ツールが得られれば、閉ざされた研究室空間で研究をする理由はありません。

アウトドア・サイエンティストのイメージ

ケース1 広々とした野原の中の木の下に座って、鳥の声を聞きながらクオリアの数学的構造について考える。

ケース2 海辺で波の音を聞きながら主観性の起源について考える。

ケース3 たき火の回りで、創造性を支える神経回路網のメカニズムについて考える。

ケース4 森の中を歩きながら、今後の研究の展開のロード・マップを考える。

ゲーテの代表作「ファウスト」の冒頭では、ファウスト博士が、閉ざされた研究室の中で、いくら知識を積み上げても真理に到達できない悩みを告白します。閉鎖空間においてどんなに知的探求を積み上げても、決して世界の存在の根幹には到達することができません。

ゲーテは書きます。

「自然にとっては、全宇宙でさえ十分とは言えないのですが、

 人工的なものは、閉ざされた空間を必要とするのです。」

Naturlichem genugt das Weltall kaum. Was kunstlich ist verlangt geschlossnen Raum.

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